日曜はダメよ(希題:、ラテン語転写:Pote Tin Kyriaki、英題:Never on Sunday)は1960年にギリシャで制作された白黒映画である。 ギリシャのピレウスに住む娼婦イリヤと、ギリシャ研究者でギリシャの全てをこよなく愛するアメリカ人旅行者ホーマーとの物語である。 イリヤは「あばずれだが美しい心の持ち主」という陳腐なキャラクターに近い人物像である。ホーマーはイリヤの生き様に古代ギリシャ文化の退廃的なものを感じ取り、彼女が道徳的な道へ向かうよう導こうと腐心する。この点においてはピュグマリオン的な筋立てであるが、本作品では男性キャラクターが単に自分にふさわしいと感じられるような連れ合いを作ろうとするだけでなく、彼が文化的入植者(あるいは旅行者)であるという点が異なる。彼は本で(古代)ギリシャの知識を得たのみであり、まったくギリシャ語を話せないにも関わらず、ギリシャ人に対して「ギリシャ人とは何者であるか」を説こうとする。理想主義者のホーマーは、ことあるごとに現実主義的で聡明なイリヤと衝突し、やがて彼の求める結果が得られないと知るや、彼は自らが真摯に伝えようとしていた道徳や高尚な規範を破ってしまう。言い換えれば、彼はステレオタイプの伝道師として描かれている。 本作品の脚本・監督はダッシン自身である。